Home Girl Journey

【作品紹介 - Amazon.co.jpより - 】
『Super Folk Song』『Piano Nightly』に続く、事実上のピアノ弾き語りアルバム第3弾である。
ニューヨーク郊外に作られたプライベートスタジオで、リラックスした雰囲気のなかでの録音効果が発揮された、前2作とは異なる高級感をまとった作品である。彼女が歌いたいと切望してやまない縁あるミュージシャンたちの名曲や、アレンジされた艶々しいピアノのぬくもりが、時空を越えた旅に連れて行ってくれる。誰も真似できない独特な彼女の語らいに、ほのぼのとした安心感を与えられてはその情熱に強打され、思わず涙してしまいそうだ。
存在感が際立つオリジナル<14>は必聴である。(福本ちえ)

【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 10件
[5点] 録音環境が突出していい。
全篇ピアノ弾き語りで構成された3rdアルバム。彼女の技術的にもしっかり裏打ちされた包み込むようなピアノ演奏がいまいち音質の悪さによって相殺されていた2作と違って、この3rdはまず音質が彼女のアルバムの中でも突出していいので彼女の魅力を存分に味わうことが出来る。児童文学的な日本の原風景が投影された世界観を音楽に昇華する手腕においてこの人の右に出るものはいないだろう。赤いクーペ、遠い街で、さよならは中でも素晴らしい。自由奔放に音楽をやっている意味で真のミュージシャンズミュージシャンだ。 (2007-12-12)
[5点] 選曲の妙
ピアノ弾き語りアルバム第3弾。
SMAP・槇原敬之・奥田民生等、今までのシリーズの中では
世間的によく知られている楽曲をかなり取り上げているんじゃないかと。
しかし、そこは矢野顕子流アレンジ。
オリジナルとは全然違う仕上がりになっており、
中途半端にしか知らない曲だと、知っている箇所が歌われるまで何の曲だか判らないくらいである(笑)。
その中でも、セルフ・カバーとなる「在広東少年」のアレンジは秀逸で格好良い。
やはり、自身の楽曲で弾き語りの個性を発揮する人なのだと認識させられる。
もちろん、他の曲のアレンジも良いのだが。 (2007-08-23)
[5点] ピアノの音をこれほどまでにフィーチャーし耳そばだてるPOPSはない。
最初にクラップをする音が入り、まるで彼女の部屋でその音楽を鑑賞できているよう。だからピアノの音色の繊細な肌触りまで、今までのピアノ作品以上に、神経がついてゆけるようで、細部に宿る小さなものを慈しむ彼女の感情の振幅が大きく伝わってきた。この空間を感じさせる録音でのピアノの音色は客体的であるようで、実はリスナーのこころの奥に染み渡る表現だと思うのだが、皆さんはどう思われるだろうか。

「会いたい気持ち」の弾む心と鍵盤、間奏の軽快さと素朴さは「赤いクーペ」に自然に移る。ことばをそっと止める際の彼女の柔らかな空気の支配力。そしてはっとするような真剣みの強さに改めて彼女の表現力の凄さに惚れ直した。アンニュイな「海辺のワインディング・ロード」は思い出の儚さへ、熱のこもる「雷が鳴る前に」は純真の切なさに。そして「しようよ」は詞の日常性を特別に敷き直した後、そこから生まれ来る活力を生き生きと矢野顕子らしく抽出し、大事なものの喜びを残していった。「ニットキャップマン」はぽつりぽつりと滲んでゆく矢野の表現だからこそ、詞の儚さが最大に活きる。「夢を見る人」「Photograph」は自由度が増しジャズのスタンダードプレイのような面白さだ。それは「世界はゴー・ネクスト」のうねる熱で頂をみる。

「遠い町で」からはセンチメンタルに。ことばの細部に陰影をつけて丁寧に歌う様が光る。ピアノソロだけの「HomeGirl〜」を経て「さようなら」は更にゆっくりした波のメロディだ。別れの切なさが素朴な表情で漂う。彼女の音楽の良さに悲しさを悲しさで煽らない点があると思う。歌い方やピアノの旋律は仰々しい装飾はせず、日常的なテンポを旨とする上で、別れという現象の影を自然に描いている。だからシンプルな儚さに共鳴してしまうのだ。「在広東少年」、熱唱の「さすらい」の詞もこの曲の後だと趣き深い。 (2006-05-30)
[3点] 確かに音は最高ですが
弾き語り前2作品が,正直録音環境が余りよろしくなかったのに対し
(SUPER FOLK SONGは録音レベルが低すぎるのを,マスタリングで
無理やり持ち上げているので,音がスカスカです)
これはとにかくピアノの音質に関しては文句のつけようが無いです。
録音に使ったプライベートスタジオの響きがとにかく良いのでしょう。
残念なのは,矢野さんがその響きの良さに酔ってしまっており,
「PAPER DOLL」や「世界はGO NEXT」のような
一部の成功例を除いて、大半の曲では
明らかにライブでのテンションが
(曲によっては大幅に)損なわれている事です。
ニットキャップマンはこんなだらしない曲じゃなかった筈なのに。
セルフプロデュースの弊害と言えるでしょう。 (2004-11-26)
[5点] 声の芸術作品
私が初めて買った矢野顕子のアルバム。
何なんだ、この空気は。静かな中にも「凄み」を感じさせる歌とピアノ。そう、これは「弾き語り」ではなく、あくまでも「歌」と「ピアノ」なのである。
だだっ広い部屋にセンスのいいテーブルとソファー、グランドピアノ、そして小さいけれどデザインと性能の良い音響設備、という環境で聴きたい。

個人的にはあまり好きではなかった矢野顕子の声とピアノの音が、絶妙にマッチし、結果的には私の中でベスト5に入るほどの愛聴版となってしまった。 (2004-06-24)

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Tag : 矢野顕子